プロローグ

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ーside:聖斗ー 聖「李音の奴遅いな~。まだ終わんねぇのかよ。」 李音に待ってるように言われてから、二十分以上経った。 いくら何でも遅すぎる!! そう思っていたら近くで話し声が聞こえた。 ?「恵那、蓮は?」 恵「まだ走っちょるよ~。」 ?「…恵那?」 恵「わぁったから、黒い笑顔はやめてくれ!!」 ?「イ・ヤ(笑)」 恵「ケチ!!」 ?「エッ(黒笑)」 恵「すみませんでした!!」 少し前からこの二人の子はこんなことを繰り返していた。 飽きずに、ずっと…。 ?「恵那、実琴、終わったよ~!!」 実「お疲れ様~!!」 恵「蓮~、早く着替えてきて~、実琴に殺られる~!!」 蓮「恵那、諦めろ(笑)」 恵「爽やかな笑顔で言うセリフじゃないだろ!!」 ?「四ノ宮~、大会のことで話があるから来てくれ!!」 蓮「は~い!!今行きます。じゃぁ、ちょっと待っててね~(笑)」 実「了解、待ってるよ。」 恵「早くね~。」 蓮「はい、はい。」 そう言って体育着を着た彼女は、夕日の中を風のように駆けていった。 でも、俺はその姿から目を離せなかった…。
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