序章 始まりは出会いから

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「ん……」 まどろみの中目を覚ます。 「……」 遠くて近い所から……話し声が聞こえるな。 内容は良く聞こえはしないが、もう一度寝なおすつもりは無いので、俺は上半身を起こす。 だが、頭はぼんやりとして未だに働いていない。 「……若君はただいまお休み中の様です……」 頭が働いてなくても、目を閉じ、少し集中すればこの部屋近くの音位は拾う事が出来る。 これは何故か昔から、それこそ物心ついた時から出来ていた。
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