第1章

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違う!違うの!それ、返して!」 すると母親はメモ用紙をバラバラに破ってその場にバラまいた。 「ひど…」 「これでもう。この男の子と関わることはないわね」 そして部屋から出て行った。もう…やだあこんな家。思わず泣きたくなった。そして日曜日にて、私は遊園地の入り口の前にいた。約束の時間から1時間経っても誰一人来なかった。すっぽかされてしまったのだった。ハハハ…私は思わず笑いたくなってしまった。結構…楽しみにしてたのになあ。すると突然、雨が降り出した。はあーもうこのまま帰ろうかなあ。どうしようかなあと考えていたら。 「あれ?何やってんの?」 私はこの声はもしかしてと思いながら顔をあげると、目の前に学がいた。 「学…」 っていうか、私いつのまに彼のこと呼び捨てしてるんだろ。 「びしょぬれだよ?来いよ?」 と言いながら私の腕を掴んだ。そしてJRのホールにて。私は黙ったままだった。心の中でいったいどこに連れて行くつもりなんだろと思っていた。学はホットコーヒーを買ってきて私に手渡した。 「おごるよ?」 「ありがとう」 そして私達はJRに乗った。 「次は久住久住」
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