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「…」
しばらく見てみるか。
「そっと潜る私マーメイド!」
「振り返って好きだ…ってプロデューサーさん!?わああ!?」
どんがらがっしゃーん!
「あいたた…」
「こ、こんにちは天海さん…びっくりさせてごめんね?」
俺はペコリと礼をする。
「…あ、大丈夫ですよプロデューサーさん?」
天海さんはそう言って俺が差し出した手を握りながら立ち上がった。
「…何故ここが解ったんです?」
天海さんはフフと微笑みながら俺に話しかけてくる。
「あ、音無さんから聞いたんだ。それはそうと…いつもここで練習してるらしいね?」
俺の問いに彼女は大きく頷いた。
「はい!ここなら広いし、空気もよくて気持ち良いし、何より…」
彼女は辺りを見回す。
「ライブステージの様に見えるんです」
「ライブステージ…か」
後ろには噴水。そしてここを中心に公園が広がっている。
そして丘のように平地より少し高いところにあった。
見張らしも良い。
「へぇ…確かに気持ち良いね、ここ」
「はい。私大好きなんです!」
彼女はフフフと微笑み、クルリと一回転した。
しかし彼女は足を踏み違え、転びそうになる。
「って春香!?」
俺は屈み、彼女の肩と腰に手を出して支えた。
「あっ…すみませんプロデューサーさん…」
天海さんがまたも顔を赤くして俺に礼を言った。
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