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「…あら、おはよう、春香ちゃん♪」
「おはようございます、音無さん…社長…プロデューサーさん♪」
春香は一人一人に礼をした。
「うむ、天海君。今日は君達に練習…つまりレッスンをしてもらう」
社長が堂々と言い放つ。
「レッスンか…歌ったり踊ったりするんですか?」
「そうだ。とにかく今日は朝からスタジオに連絡をいれておいた。すぐに準備を…そう言えば君、車の免許はあるな?」
「あ、はい」
「うむ。ではガレージにある車を使ってスタジオまで天海君と向かってくれたまえ」
そう言って社長は俺に車の鍵を渡した。
「はい!」
俺は頷き、春香に視線を移す。
「じゃあ春香、俺は下で待ってるから。準備して来てくれよ」
「はい!」
そう言って俺は事務所から出た。
外は良い感じの天気だ。
もうすぐ暑い夏が来るのを考えると憂鬱になるが仕方ない。
「車…車っと…あ、これかな」
黒い車がガレージには眠っていた。
鍵を開け、運転席に乗り込む。
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