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そして次。家のベッドに寝転がりながら時間やオーディションの仕組みを再確認した。
…あ、オーディションの登録用紙書かなきゃいけないんだな。
今夜は早めに寝たいのに…仕事だし何より春香の為だ。仕方ないか。
俺は自己満足に微笑み、仕事に取りかかったのだった。
「プロデューサーさんおはようございます!今日は頑張りましょうね!」
「あ、おはよう春香。頑張ろうな」
俺が事務所に行くと元気そうな春香がウキウキとしていた。
「おはよう諸君。今日はしっかり頼むよ」
「あ、社長。おはようございます。春香も調子良いみたいですよ」
「社長さんおはようございま~す♪ふんふふ~ん」
なんと春香は鼻歌まで歌い始めた。
…可愛いなぁ。
「むむ。そ、それは良かった。さぁ、そろそろ時間だ。会場へ向かいたまえ」
「「はい!」」
俺達は社長に見送られ、事務所を出た。
「あの、プロデューサーさん」
「ん?何だい春香?」
シートベルトを閉めながら問う。
「今日は絶対負けませんよ!私とプロデューサーさんとの記念日にしましょうね!」
「ああ!大丈夫、春香なら出来るよ!」
最初こそそうやって互いに励まし合っていたが次第に口数は減り、オーディション会場につく頃には互いに無言になっていた。
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