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「俺が…プロデュースするんですか?」
音無さんと言う綺麗な事務員さんに茶を頂き、落ち着いた俺は再度質問した。
「だからさっきからそう言っているじゃないか、君。我が社のアイドル、「天海春香」君をプロデュースしトップアイドルにするのが君の役目だ」
「…トップアイドル…」
「そうだ。この業界でのトップ。とても辛いと思うが、君なら出来る」
…この人って理屈が無いな。
「…俺には無理ですよ!それにこんな可愛い子をプロデュースなんて…」
俺はチラリと天海さんを見る。
目が合うと天海さんはニコッと微笑んでくれた。
…。
社長はため息をついた。
「…我がプロダクションには…余裕が無い。金銭的にも、経済的にも」
「社長、それ一緒ですよ」
音無さんがにこやかに突っ込む。
「…と、ともかく、我がプロダクションには時間がないんだ!」
「何故時間がないんですか、社長。関係無いですよね?」
…音無さんに釣られて俺も突っ込んでしまった。
「…君、頼むよ…天海君をプロデュースしてくれないかね?」
「だから俺じゃ…それに天海さんに俺なんかが付いたら勿体無いですよ…」
「「そんな事はない(です)!」」
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