アイドルプロデュース

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「…でもまずは何をすれば良いんでしょうか…?」 昼休み。俺は社長室にいた。 「うむ…まずは天海君と互いに知り合うことからじゃないかね?」 「…知り合う…自己紹介とか?」 「…うむ…だが何でも私に聞かずに色々とやってみたらどうかね?」 「はあ…失礼します…」 そう言い小さな社長室を出る。 音無さんと二人だけなのに社長室なんかいるのかな?なんて思ったが社長曰く「細かいことは気にしては行かんぞ」との事だしな。 俺は社長室から出て、音無さんがいるオフィスロビーに戻ってきた。 「何か言われましたか、プロデューサーさん?」 音無さんが弁当を片付けながら俺に微笑みかけた。 「はは…「自分で考えたまえ」ですって。だからまずは自己紹介からでもしようかなって思ってます」 「自己紹介…ね。なる程…良いと思いますよ?」 音無さんはそう言う。 俺は有難うございますと言った後に天海さんが居ないのに気づいた。 「あの、天海さんは?」 「あ、天海さん?…ああ春香ちゃんなら近くの公園でボイストレーニングしてるはずよ」 …春香?天海春香…って言うのかな。 「あの、何故…公園で?ここでも声を出すくらいなら部屋はあるでしょう…」 俺が問うと音無さんは寂しげな表情をした。 「ねぇプロデューサーさん?…貴方がいなければ、春香ちゃん…天海さんはどうしてたと思う?」 「え…アイドルだから歌ったりしてたんじゃないんですか?」 俺がそう言うと音無さんは首を横に振る。
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