96人が本棚に入れています
本棚に追加
(天国の父さん母さんや
嬢子(ショウコ)に心配なんてかけたくないもんねぇ…)
. ・・・・・・・・・
10年前に事故で家族を失ったときからの
譲の秘め事である。
そうこうしている内にチャイムが鳴り、
狙ったとしか思えないほどの
見事なタイミングで
クラス担任教員である
金白 乃星(カナシロ ダイセイ)が教室に入ってきた。
「HRをはじめる。」
無口で厳格な彼、
金白の凛々しい顔には欠片ほどの感情も浮かんでおらず、
無駄のない非常に正確無比な行動から生徒たちから
「超高性能サイボーグでは?」などのゴシップのネタとして
愛されて(?)いる。
冷たく刃物のような鋭い視線でクラス中を一瞥しながら金白は、重々しく…
「先日から君たち生徒諸君に
知れ渡っているように、
2ヶ月後にある文化祭だが、至急このクラスは…
・・・・・・・・・・・
出し物を決定しなければならない。」
という面倒事を突きだした。
とたんに生徒たちから非難の声が飛び交う。
「文化祭なんてメンドーなんだよぉ」
「いっそのこと休みにしてくださいー!」
「て、いうか。
帰っていいですかッ!?」
中には少々突飛なことを口にしている生徒もいるようだが…
最初のコメントを投稿しよう!