遠くて近いキミの声

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  貴方から貰った『愛してる』って言葉に救われたんだよ? 遠く離れても、貴方が隣に居てくれてる気がして…ーーー嬉しかった     「私全然覚えてないよー。」   『…そうかよ。』   「何へこんでんのよ~!嘘だよ!覚えてるってば!」   『Σは?!人を騙すのも大概にしやがれっ!!』     今は、こうやって 月一回の電話が とても楽しみで。   気付けばいつも電話の前で 待ってるんだよ。     ーーー…貴方の声が 聞きたくて。     「さっきのお返しだよーッだ!」   『…そうか、ならいいものやろうと思ったけど、やめとくな。(微笑)』   「Σへ?!な、何々ーーーっ?!」   『お前みたいな人を騙すやつにはやらん。』      貴方との会話が 私のエネルギーの 全て。  貴方の声が聞こえるだけで 私は幸せ。   けど…     「ごめんなさいぃぃ~…うぅう…」   『…ははっ…お前…本当に素直だよな…っ。』   「…う、煩いッ///」     たまには 貴方の顔だって見たいよ。   欲張りな私は もう限界に近くて。   声だけじゃ なんだか…悲しいし、寂しいって思っちゃうんだ。     『ーーー…ベランダに出てみろ。』   「…は?」   『だーかーら、ベランダ出ろっつってんだよ!』   「う、うん…分かった…」     ーーー逢いたい。   翼があるなら 今すぐ貴方の元へと。     「よっと…ベランダ出たよ~?」   『そのまま下見ろ。』    「……?」   『はぁ…早く気付けよ、鈍感野郎。』   「Σど、鈍感…って………えっ…ーーー」     貴方は私の願いが分かるのかな?   欲しいものをすぐにくれる。       『…よっ。電話切るぜ?』   「冬獅郎…なんで…」    「はぁ…約束、しただろ?『いつか俺が迎えにいくから』って。」    「じゃあ…ーーー」   「…お前を迎えに来た。一緒に…帰ろうぜ?」         翼があるなら   今すぐ貴方の元へと駆け寄りたい。   近くて遠い、遠くて、近い 君との距離。     -fin-
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