91人が本棚に入れています
本棚に追加
「何かお礼がしたいですね、僕に出来る事ありませんか?」
笑顔で尋ねると先輩の顔がみるみるうちに赤くなっていった
「あへるぇあ!?」
もう何て言ってるか分からない
絢子ちゃんが会話に入ってくる
「お姉さま、今朝何があったんですか?」
「あ、うん、不良に絡まれてた所をこの先輩が助けてくれたんだ」
絢子ちゃんがふーんと先輩の上から下までを見渡した
「でもお姉さま、格闘技強いですよね、別に助けなんていらなかったんじゃないですか?」
強いかどうかは別だけど通信教育で幾つか段位を持っている
空手二段
柔道初段
合気道三段に
剣道三段
通信教育趣味なんだ
他にも幾つか資格持ってる
「やはりどれほど強くてもか弱いレディを守るのは男の仕事であります!オス!」
なんか熱血だなぁ
「ふふ」
僕も本当は男の子ですが
「僕の名前は時雨 卸です、こっちは後輩の二階堂 絢子ちゃん、先輩のお名前は?」
絢子ちゃんが少し不機嫌に僕の右手を握ってきた
優しめに握りかえす
「オス!自分は3年1組で柔道部主将の……!」
「じゃあ主将先輩で」
と絢子ちゃんが区切った
「ちょっと待て!自分には自分の名前が……」
主将先輩か
いいあだ名かも
「よろしくお願いします、主将先輩」
最初のコメントを投稿しよう!