広有射怪鳥事
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元弘三年七月に建武と年号を改められた。其年の秋頃から紫宸殿の上に怪鳥が現はれて、「いつまで、いつまで」と鳴いてゐた。其声は雲に響くかと思はれるほど高く、人々は眠りを覚まされ、聞く者は誰れしも嫌ひ恐れぬはなかつた。
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