触れ合うもの

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樹は直ぐに家に来た。 両親は反対したが、私は彼に頼ってもらえた事が嬉しかった。 「出来る限り無視してくれ」 だから、来た早々にそう言われて、私はかなり驚いた。 「え?どうして?」 「自分は誰とも親しくするつもりは無い」 不機嫌そうに言う樹に、私はとても困惑した。 こんな風に否定的な態度をされるとは、微塵にも思って無かった。 「えっと…部屋は此処を使って…」 「分かった」 それだけ言って、樹は部屋に荷物を持って行ってしまった。 ショックだった。 思わず、友人に電話してしまうくらいショックだった。
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