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律子はノックもせず、遠慮なく部屋のドアを開けた。
突然の訪問者に驚いて、樹は此方を呆けて見ていた。
「…春名さん?どうかしたのか」
樹は持っていた刀を床に置き、そう言って立ち上がった。
……………………………………………。
スルーしちゃいたいけど、確認してもう一度見てみる。
………刀…だね?
何で、刀を持ってるのかな?
隠さなくても良いのかな?
「取り合えず…それは何?」
私は目の前の疑問を直球で聞いた。
「…ああ。これは竹光だ。竹で造られた模造刀」
「あ、何だ。偽物か…」
ほっとした。
「それで…何か用だろうか?極力放っておいて貰えると助かるんだが…」
それを聞いて、律子が樹の頭を叩いた。
「り…りっちゃん!!」
春名が律子の前に慌てて飛び出す。
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