触れ合うもの

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「だが、分かっていても拒絶されるのは辛いんだ。皆、始めは親しくなろうとしてくれるんだ。それでも、最後には疎まれる」 「そんな…」 「事実だ。だから、本当は一人で生きるのが好ましのだが、未成年だから人の世話になるしかない。義務教育が終わるまでの辛抱だ」 つまり…? 人と仲良くしても、嫌われた時の事を考えてしまって… だったら始めから嫌われた方がマシ…と、言うことかしら? 「ぶっちゃけ、人間不信って事なのね?それを先に説明しなさいよねっ!誤解を生むわ!と言うか、今、まさに誤解してたじゃないの!」 律子が気不味そうに言う。 「それは申し訳無い。…が、理解して貰えたなら、今すぐ部屋を出ていってくれ。そして、構わないでくれ」 「何でよ!?てか、やっぱり何様なの!!命令口調がムカつくわ!!」 「もう!りっちゃん~!樹くんもそんな事言わないで仲良くしようよ?」 律子を宥めつつ、私は樹に言った。 「申し訳無い。言い方が悪かったようだ。だが、癖なんだ。そんなに直ぐには変えられない」 「そうだよね。じゃあ、少しずつ…ね」 私は笑って言い、樹の部屋を後にした。
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