第1話『裏切り者に制裁を』

11/11
前へ
/17ページ
次へ
それから数分後、私は今まで溜まりに溜めていた感情の全てを売女に叩き付けてやりました。 最初の内はあの女も驚愕の顔を浮かべたり私の言葉に反論していましたが、やがて血を流し過ぎたのか売女は目に生気を失いぐったりとしたまま動かなくなりました。 楓「…脈拍…心拍数の停止を確認…。」 それから私は動かなくなった売女に近づくとこの間、授業で習った“いざというときの救命活動”のやり方を真似ました。 こうすれば本当に死んだのか死んでいないのかが判るし何より汚い血で身体中がベットリしている売女の余計な部分を触らないで済むからです。 楓「…本当に死んだんですね…。」 心拍停止を再度確認した私は一仕事終えた充実感とこれから訪れるであろう事態に胸膨らませながら玄関へと向かいました。 売女を…人を殺した罪悪感など無く私は玄関へ辿り着くと靴を履いて外へのトビラを開きました。 扉の先に広がる果てしない青い空はまるでこれから始まる私とお父さんの二人っきり幸せな生活を祝福してくれている様でした……。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

279人が本棚に入れています
本棚に追加