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~悠馬Sids~
…【妻が死んだ】…。
それは帰宅途中に、我が家の近くにある病院の医師から携帯越しに聴かされた内容だった…。
悠馬(…何を馬鹿な事を…。)
初めは誰かのイタズラだろうと中途半端な気持ちで話を聞いていたが、その数分後に愛娘である楓の携帯から直接掛かってきた楓の悲痛な声を聞いて俺は車の速度を上げた。
そしてそれから翌日までの間、時間と事象は目まぐるしく過ぎた……。
~翌日・月城家~
翌日、我が家の前に多くの人間が喪服姿で集まった。
……そう、今まさに家の前では俺の妻である“月城希美”の葬式が厳かに行われている最中なのだ……。
悠馬「…なんで…なんでこんな事に…。」
だが、その葬式の最中にあるにも関わらず俺は妻の死を受け入れる事が出来ずに一人で自室に閉じこもっていた。
……コンコン。
その時、不意に自室のドアをノックする音が俺の耳に届いた。
悠馬「………………。」
しかし、ドアを開ける気力も返事をする意志も無かった俺は敢えて無視を決め込んだ。
???「…失礼するぞ…。」
すると、俺のそんな意志とは裏腹にドアは大きく開かれ、そこから喪服姿の一人の男が現れた…。
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