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(夕焼けに見えるのかって?そりゃオレンジ色だし…オレンジ色だし…いや、どう見ても夕焼けだろ!)
そんな事を思っていると、ふともう一つな事に気付いた。
(あれ?さっきオレの事、名前で言わなかったか?)
僕はなぜかその事が嬉しくて、ついそのまま、
「あれ?今、孝秋って言った?」
と聞き返した。
すると、自分の質問を下らない質問で返された彼女は、また不愉快そうな顔をした。
僕は慌てて話題を戻した。
「あ、この絵…どう見ても夕焼けだろ?ほら、明日また陽が昇るために、オレンジに燃えて沈んでくとこじゃないか?」
この頃、僕は夕焼けだとか虹だとか雪だとか…そんな自然の風景が好きだった。
小学生の時は、虹の根元に宝物があると思っているほどだった。
だから、この時もポスターの絵を見て、こんな言い回しをしたんだ。
僕の言葉を聞いた彼女は、少し驚いた表情をするとまた小さく笑った。
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