青春の二、三ページ

二十歳。彼女なし。今の俺。

　今は楽しい。楽しい、がしかし、心の中ではぽっかりと穴が空いている。充実してないと思うのは、その穴のせいではないかと俺は思っている。そしてまた、その穴が何故あるのかと言えば、彼女がいないせいではないかとも思っている。

　まだ一年経ったばっかりだが、一年経つのは早かった。彼女はそのうちできると思って過ごしてきたのに、ちっとも気配すらなかった一年間。このままじゃ、彼女出来ないんじゃないかって心配してしまうこれからの三年間。俺一生このままじゃないのかって思っちまう今現在。いろいろ損してるなって最近思った。高校の時、もっと攻めてればなって最近後悔した。そして、最近好きな人ができた。攻めるなら今しかねえって思った。

　二十歳。彼女なし。いろいろ未経験。だらだらと過ごす毎日。それでいて腹筋が割れる程笑える毎日。ちょびっとの恋愛。クセのある友人たち。可愛いくない女の子。その他もろもろ。それが今の俺のステータス。青春真っ盛りの、大学生の俺の現状。

　そして、ずっとできなかった好きな人ができた。変わるなら今しかないって思った。穴を埋めるのは今しかないって。

　青臭い青春というのは中高生の特権だと思っていた。でも、そんなの気持ち次第だ。大学生にだって青春は来る。遅れてはいるが、必ず来る。いや、自分で掴み取る。

　これは、そんな俺の遅れた青春の話。青臭くて、少し汚らしい、俺の恋の話だ。