5人が本棚に入れています
本棚に追加
桜が舞い散り、暖かな日溜まりに包まれ、草花は笑い、そよ風が優しく撫でる。春。そんな春はもう過ぎた。
そんな青春くさい季節ではない。桜はとうに散って、夏を思わせる猛暑が続き、草はボウボウと背ばかり伸ばし、風はじめじめとした湿気を含んでいる。春の季節はもう終わりかけだ。てか、ほぼ夏だ。夏の蒸し暑い空気だ。五月のくせに蝉は鳴きやがるし、蚊だって出てきた。照りつける太陽は容赦ないし、夜だって扇風機がないとやっていけない。
二年の前期の大学の講義は、一年の時に比べて大分楽だ。サボれる授業は最大限にサボったりすれば、一年の時の半分くらいしかない。一コマしかない日とかは、運悪くサボる形になってしまったら、休日と同じ扱いになってしまう。運悪く、というか、ほぼ意図的にだが。
だから、本当に楽。今日は授業が三コマあるが、そのうち二つは出なくていいから、今受けているのは午後の一コマ目のやつ。つまり三コマ目。それまでは、昼まで寝てた。最強のぐうたら生活。
授業は退屈だ。板書もしなければ、話を聞くこともない。寝てるか、携帯いじってるかのどっちか。俺だけじゃなくて、だいたいの人間がそう。要は、不真面目なんだ。
最初のコメントを投稿しよう!