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「おい、どうした」
「別になんでもない」
コードネーム頭脳、そんなこいつは甘え下手だ。キスしてほしいときでもいわないししない。だから俺がしてやるんだ。今だってそう、キスしたくてたまらないくせに我慢してる。そんな頭脳にキスを一つ。
「なんだよっ…」
「したかったんだろ?」
キス。そういうとこいつは顔を真っ赤にして俺をぶん殴る。ああかわいい。それからちょっと痛い。軟弱で腰とか同じ男でこんなに差があるのか、ってくらい細いし、腕だってそう。パソコンばっか触ってやがるからだ。これでよく怪盗やってれんな。
「あんた本当かわいいな」
「うるさいな!男がかわいいって言われて喜ぶわけないだろ!」
「喜んでんだろ?」
「なっ、」
「俺にかわいいって言われて喜んでんだろ?」
ほら図星だ。めちゃくちゃ嬉しいに決まってる。なんだってこいつは俺が好きなんだから。かわいいだって美人だって全部俺が言えばこいつは喜んでくれる(ちょっとわかりづらかったりするけどな)
「だから君は馬鹿なんだよ!」
「お前といられるなら馬鹿でも構わねえけどなあ。」
そんなことを言うと頭脳は真っ白な頬を赤くすると下を向いた。そこを俺が抱きしめてやると、こいつはおずおずと背中に腕を回してくれた。
091213
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