狼と猫

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「へっ…?」 思わず間抜けな声がでる 「なんだお前…?見ねぇ顔だな。」 そう言うと、俺をバッとはなす。 ドカッ 「いってー!急にはなすんじゃねぇよ!」 うん、尻餅ついたおかげで我にかえれた。 「ふーん、俺の顔みても何とも思わないとは…」 そうニヤッと笑って、俺の顎をクイッとあげる。 た…たしかに、こいつはカッコイイ顔をしているが、俺の周りにはなぁ、美形が多いから見なれてんだよ! …とは言えず、俺は男の目をじっと見た。 「っ!」 男は目を大きく見開く。 「えっー…えぇぇ?!」 見開いた瞬間…俺は叫んだ。 だって… だって… 「獣…耳…?」 あろうことか、男には似合わない、可愛い獣耳が生えていたから。 「…っ、これが出たっつーことは…。」 ブツブツ何か言っていたが、今の俺は、目の前の光景にただ笑うのをおさえていた。 .
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