狼と猫

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「チッ…お前、なめてんのか?」 ものすごい表情で俺を見てくるグレル。 俺は無視しながらコーヒーを啜り… チャキッ… グレルに、銃をむけた。 「おいっ…二人とも、やるなら外でやれ!」 ロイドは、少し怒ったように言う。 「ふんっ…。」 すると、グレルはなぜか銃をしまい、外へ行ってしまった。 「…めんどうな奴だ。」 そうロイドは、一息つくと、グレルがさっきまで飲んでいたコーヒーを片づける。 俺もコーヒーが飲み終わり、席を立つ。 「…邪魔したな。」 「べつに、邪魔なんてしてないよ…ここは、俺らの居場所だし。」 そうロイドは言うと、俺のぶんのカップも片づけてくれた。 その間ー… 俺はさきほどの出来事を思い出す。 ヒカル・ヤトー …吸血鬼ハンティングリストにのっている、厄介な奴ー…。 なぜ、こいつがこのリストにのったのか? こいつは、吸血鬼ハンターの中でも有名な吸血鬼だったが、リストにのるようなことは、何もしていないはず。 俺が理由を聞くと… ハンター協会の奴らは、 『内密だ』 としか言わない。 俺は…リストをながめた .
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