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「ちょっと待ったー」
突如仲裁の声がかかり
静まった浪士達
はっ、と我にかえり
晴菜に向かって
怒鳴り気味に喚きちらす
「んだ、てめぇ
男のくせにひょろひょろ
しやがって
ただの英雄気取りなら
大人しく家に帰れ!」
そう、晴菜は男装好きという
変な趣味を持っているため
今日も男ものの着物に、
総司のお下がりの大刀に
脇差しを腰に下げていた
加えて中性的な整った顔立ち、
少年にも見えるのである
「失礼な!これでも
鍛えてるんですよーっ」
「どーでもいーけど
そこどきやがれ!!」
「嫌ですよー
そしたらそこのお嬢さんを
拉致られちゃうでしょ?」
「うるっせぇーな
おい!てめぇらでこいつの
足一本でも斬り捨てろ!」
手下的な男達が
2、3人程刀を抜いて
晴菜を取り囲んだ
「一対三なんて卑怯ですね
私平和主義なんで、
こんなちゃんばらなんて
止めませんか?」
「かまうな、
殺っちまえーっ!!」
号令と共に浪士達は
一斉に斬りかかってきた
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