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アルカディアの風景を見渡しているセイランの目が、ふと何かに釘付けにされた。
さらっと流れる大地の髪の色。
空と自然を調和したかの様な色鮮やかな瞳。
さして雲雀のような声で囁く少女だった。
少女はアルカディアの子供達と仲良く鬼ごっこをしていた。
うふふ、あははと笑う少女はセイランにとって、とても眩しく感じた。
どてっ―。
草原に躓き、少女は転けた。
『大丈夫?』と駆け寄る子供達に少女はニッコリ笑いかけた。
何も無い場所なのに。
「ぷっ」
くすくすと言う笑い声に少女が気付いた。
「セイラン様!」
子供達に別れを告げ、そう駆け寄ってくる少女は新宇宙女王アンジェリーク。
「見ていたんですか?」
セイランが返事をする間もなくアンジェリークは側に寄って来た。
「そうだよ。キミは本当に凄いね。」
セイランが返事をするとアンジェリークは『何がだろう?』と言う顔をした。
「ふふ。だってあんな何も無い所でキミは転けたんだよ?何て言うか、凄いとしか言いようないよ。」
何を言われているのか理解したアンジェリークはハッとして顔が一気に赤面した。
少し皮肉っぽい。
アンジェリークは顔をぷくっと膨らませた。
その顔を見ると再びセイランはぷっと笑った。
「あはは。キミは本当に見てて面白いよ。で、キミは一体何をしていたんだい?」
ちらっと顔を見ると、アンジェリークもセイランの顔を見た。
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