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10分後ー
銀色の騎士の前に男の死体が転がっている
煌びやかな衣服を纏い、頭にこれまた豪華な王冠を着けているので、この人物が誰かは説明しなくても想像はつくだろう。
不意に後ろから気配がした。
振り返ってみると、真っ黒な服を黒装束を纏った者がいた。
「報告してくれ。」
銀色の騎士が不意に喋りだす。声からしてまだ少年のようだ。
「敵本体は我々の【黒姫】の部隊によって壊滅させました。国民の避難も完了しています。負傷者はありません。」
「そうか……。」
騎士がホットするように返事を返す。
そして、何事か考えるように黙りこむ。
ー沈黙ー
「ここでもなかったんだな。」
騎士の一言が沈黙を破った。
「ここでなくて、私はよかったです。」
「はぁ、………。撤退するぞ、証拠を何一つ残すな…。」
「了解しました。クロム隊長♪【転移】」
話からすると騎士の部下のような者が、いきなり騎士の前から消える。
また場を包む沈黙ー
「…帰るか……」
クロムと呼ばれた騎士が呟きながら、長大な太刀を肩に担ぐ。そして消えた…
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