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零迩達が住む街には神姫センターは二カ所ある。
ひとつは駅前の繁華街に三階建ての神姫センター、もうひとつは駅から二キロ程行ったところにある大型の神姫センター、銀次は良く駅前の神姫センターを利用しているらしい。
「そういえばギンジ、今日は何買いに行くの?」三人で黙々と歩いているとケット・シーが口を開いた。
「確かにお前何買いに行くんだ?、まさか本当に俺の付き添いだけって訳はないんだろ?」
零迩もケット・シーと同じ質問を銀次にしてみた。
すると銀次は
「ああその事か、なに簡単だ。」と軽そうに答えた。「何だよ?」と零迩が再び質問すると
銀次は
「秘密だ。」
と意地悪そうに笑って答えた。
そんなやりとりをしてから約10分後、零迩達は駅前の神姫センターに到着した。この神姫センターは一階と二階が武装や素体、CSCなどを販売している階、三階がバトルスペースや談話室がある階となっている。
「ケット・シー、お前はどうする?今日も談話室にいるか?」銀次が聞くと、ケット・シーは「うん、今日も談話室に行く。ノワール達いるかもしれないし。」と答え、銀次は零迩の方を向いてこう言った
「じゃあ俺は先にケット・シーを談話室に連れて行くからお前は二階で神姫を選んでてくれ。あとで行くから。」
銀次はそう言うと階段を上って行った。一人になった零迩は二階へ上がり、マップを見てから、神姫があるコーナーへと歩いていった。
「さて・・・・」
神姫の本体セットが置いてあるコーナーの前に着くと零迩はリュックから一枚の紙を取り出し、それを見た。
それは零迩が昨日見ていた神姫の画像をプリントアウトしたものだった。
そして下の方に手書きで、「セイレーン型エウクランテ」と書かれていた。
「行くか・・・」
零迩はそう言うとそのコーナーへと入って行った。
その頃銀次とケット・シーは
「どうだ、ノワール達、いるか?」
「それっぽい姿は見えるんだけど近づいてみないと分からない。」
三階でケット・シーがいつも話している神姫を探していた。
この階にあるバトルスペースと談話室はそれぞれを合わせて30ある、その中から探すのは中々に骨が折れるのだ。
そうして探すこと役20分、
「あ!ノワール達見つけた!」
「やっと見つけたか・・・。」
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