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そう言ってケット・シーが見つけた談話室の中には十数体の神姫がいたが、奥の方に黒と白、二体の神姫がいた。
その二体はそれぞれ「悪魔型」「天使型」と呼ばれる神姫で、何かを話し込んでいた。
「じゃあほれ!行ってこい!」
「は~い、行ってきま~す」
そう言って銀次はケット・シーを談話室に入れる。
そして銀次は三階をあとにし、零迩のいる二階へと降りていった。
談話室の中では、相変わらず天使型と悪魔型の話し合いが続いていた。
「だから、こっちの戦術の方が勝てる確率が高いって!」
「ふふふ、それは相手が特定のタイプじゃないとその確率はかなり低くなるわよ。どんなタイプにも対応するにはやっぱりこっちの戦術よ、黒ちゃん。」
「だから黒ちゃん言うな!」
というか、天使型の方が悪魔型を挑発して楽しんでいるように見える。
「だってノワールって黒って意味でしょ?、だったら黒ちゃんで間違ってないじゃない。」
「っーーーー!アンタはぁーーーー!」
耐えられなくなったのか、悪魔型の方が天使型に殴りかかろうとする。
刹那。
「ハイハイ、二人ともそこまで。」
二人のやりとりを傍観していたらしい「飛行機型」と呼ばれる神姫が近づいてきて悪魔型を止めに入る。
「紫電!止めるなぁーーー!コイツは殴って分からせてやるーーーっ!」
「アンタねぇ・・・・・・・・そういうことは自分のその短気を直してからやりなさい。それとエアリアルも、その人をからかうクセ、というか趣味?直した方がいいよ?」
「紫電」と呼ばれる神姫がそう言うと、「エアリアル」と呼ばれる神姫は、「ふふふ、これでも一応人によって加減はしてるんだけどね~、黒ちゃんはどうもその日によって度合いが違うのよね~。」
と、軽く受け流す。エアリアルがそう言う間にも「ノワール」と呼ばれる神姫は「うーー」と唸りつつ、紫電を振り払ってエアリアルに殴りかかろうとしている。
「にゃはははは!相変わらずだねぇ~」
と、そこでケット・シーが割り込んでくる、すると。
「あ!ケット・シー!お前からもコイツになんか言ってやってくれ!」
姿を認めるのほとんど同時にノワールが叫んだ。
(そして再びエアリアルに殴りかかろうとするのを紫電が止める。)
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