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久しぶりの家族揃っての食事。
だけど、両親にはその前に
どうしても言わなければいけない。
「あのね…お父さん、お母さん…
話があるの。」
少し照れ臭いけれど
気力を振り絞って告げようとする。
「麻衣、話って…一体どうしたの?」
母は不思議そうな顔をしながら尋ねる。
「…ごめんなさい…
私…折角産んでくれて
大切に育てて来て貰ったのに
あんな馬鹿な真似をして
病院にも毎日お見舞い来てくれて…。
迷惑かけて本当にごめんなさい…」
こんなに素直に両親へ心底謝るなんて
多分この時が初めてだった。
そして先程銀行で下ろして来た札束を
そっと両親の目の前に置く。
「こんな額じゃ足りないかもしれないけど…
どうしても、自分の入院費は払いたいの。
どうか受け取って下さい…。」
そのお金はバイトで稼いで
コツコツ貯めていたものだった。
18になったら即車の免許を取って
車を買おうと思って貯めていた
私の全財産だ。
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