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その夜はすごい雷と雨によって、裕紀の眠りは妨げられた。
「…最悪だ…うるさくて寝れやしねぇ…」
目が覚めたものの、まだ寝ぼけている裕紀。
目も霞み、朦朧としていた。
そこへ…雷が大の苦手なゆらがやって来た。
「ひっく…裕紀…ひっく…」
裕紀もゆらには気付いていたが、眠気に負け再び夢の中へ…
その時、今までにないぐらいの雷が近くに落ちた。
ゆらは裕紀の方へ走り出し、部屋に置いてあったマンガに躓く。
裕紀はビックリして体を起こす。
瞬間、裕紀とゆらの頭は激しくぶつかった。
「…っ!?いってぇぇぇぇぇ!!」
「いったぁぁぁぁぁ!!」
二人同時に叫んだが、雷と雨の音により掻き消され、お母さんに聞こえることはなかった。
そのまま二人とも倒れ、意識を失った…
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