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やっぱり視点からして、自分のあれを見るのはなんだか気持ち悪い。
結構目に毒だ。
それから5分ぐらい経ち、ゆらが目を覚ました。
「うーん…ここは?」
顔を覗き込む。
「きゃぁぁぁ!わ、私がそこにいるっ!!なんで?なんで?」
…ったく…ここから説明しなきゃなんねぇのかよ…
「あのなぁ…ゆら、俺らは入れ替わっちまったんだ。朝起きたらこうなってたんだよ…」
自分に向かって話すほど違和感を覚えることはないだろう。
鏡を見て語るナルシスト以外は。
「あと、ゆら。それは俺の体だから、喋るときは『俺』って言えよ?」
「…………」
「ゆら?」
「思い出した…思い出したよ、裕紀!」
「何をだ?」
「私達が入れ替わった原因よ!」
「なんだって!?で?もしかしてその原因になったことをもう一度すれば元に戻れるのか?」
「多分…。確か私は雷が怖くて裕紀の部屋に来たの…で、こけて頭を打った…」
「なるほど!じゃあ頭をぶつければ治るんじゃないのか?早速試してみるか♪」
せーの!
ゴンっ!!!
「いってぇぇ!」
「いったぁぁ!」
悶え苦しむ二人…
あまりにも浅はかだったことを知り、落ち込むのだった。
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