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「よおっ!待ってたぜ、お二人さん!」
…ちっ…早速こいつか…
玄関を出た瞬間、目の前にいたのは、健一。
間違いなく会いたくないやつ第一位だ。
「け、健一、お…お前…何してんだ?」
声をかけようとしたとき、俺の体から言葉が発せられた。
ゆら…よくやった!
かなりぎこちないが。
「なんだ?なんか今日の裕紀変だな?」
頑張れ、ゆら!!
「そ、そ、そうか?き、気のせいだろ?」
「うーん、ま、いっか!いつも変態だから気にしない」
んだとぉ!?
こいつ…殴りたい…
ん?待てよ?
今は俺はゆらの体…
思い切り吹っ飛ばすこと容易だな。
「裕紀の親友でもキモい」
どこかで聞いたフレーズだが今更仕方ない。
健一の傍まで近寄っていくと…
「な、なんだよ…?」
ゴキンっ!!
「ぎゃあああああああああああぁぁぁぁぁ……」
おー♪飛んだ♪飛んだ♪
ってかこの体は素晴らしいな。
本当に意識だけちぇんじしてるみたいだ。
実に気持ちいい。
「ちょっと、裕紀!早速何してるのよ!」
「いいじゃねぇか、減るもんでもねぇしよ。ってかよく頑張ってたな、ゆら」
「当たり前でしょ?成り切るって決めたんだから。それよりも裕紀、あんた覚悟しといた方がいいわよ?学校で…」
はて?なんのことだ?
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