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そのときはまだ気付いていなかった…
学校には…そう、強敵がいることを。
「なぁなぁ、ゆら、教えてくれよ?何が覚悟なんだ?わかるように言わないと伝わらないぜ?」
ブラブラとかばんを振りながら、無意味にツインマウンテンを揺らしてみる。
やべぇ…すげぇ反発力だ。
「裕紀…あんた殺すわよ?」
こ、こぇぇぇ…
マジおしっこちびるってばよ!
「それは置いといて、マジで誰なんだ?」
「はぁ…馬鹿ね…希望よ、希望!」
瞬間、世界が止まった。
希望!?
希望だって!?
ってことは…俺を巡って争いに…
はいっ!無理!!
今日は学校休もう!
命いくつあっても足りやしないしな。
「ゆら、俺先帰るわ」
「裕紀ぃぃ!?死にたい?」
「あは…あはははは…冗談だよ、冗談」
とりあえず普段通りに学校まで歩いた。
問題はここから…
って、早くも来やがった!!
「おっはよぉん!裕ちゃん!!朝のちゅーは?ねぇ?ねぇ?」
抱き着いたのは俺…じゃなくて、意識はゆらの俺の体。
「お、おい、抱き着くな、気持ち悪い!女同士よ?」
言葉がめちゃくちゃなんですが…そんなものでいいの?
「んー?今日の裕ちゃん変じゃない?気持ち悪い?女同士?なんのこと?」
…あちゃあ…
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