序章

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教室に入ると、いつ復活したのかわからない健一が再び絡んできた。 「遅かったな。…ハァハァ…俺は遅刻なんてしないからな…ハァハァ…」 健一よ…めちゃくちゃ肩で息してるじゃないかよ。 ホントに阿保だな。 「ヤッホー♪おはよ、裕ちゃん☆」 やべ…もう一人忘れてたよ…こいつは… 「だぁー!暑いからくっつくな!!離れろよ、希望!」 思い切り抱き着いてきたのは、幼なじみの工藤希望(クドウノゾミ)。 とりあえず、女子の中では一番仲がいい。 が、こういうところがうっとうしく感じる。 「いいじゃないのさー、裕ちゃん♪減るものじゃないんだしさぁ♪へへへー♪」 「ダメだ、ダメだ!俺の体力が減るわっ!無駄な汗が出るじゃないか!」 なんとか振りほどき、現状を打開した。 「ぶー、裕ちゃんの意地悪」 頬を膨らませても可愛いなんて思ってやるわけないぞ? まぁまんざらではないが。 ふと隣を見ると、ゆらから半端ないオーラが出ていた。
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