神の道を渡る者

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「友達……友達……はい、私で良ければ…お願いします!」 「よっしゃ!じゃあ、さっそく!」 神谷はボールを拾い上げ号令をかけるように全員に呼びかけ、最初に彼らが遊んでいた方へ巫女を連れて走る。 「あの…名前を聞いてもいいですか?」 他の子供たちも彼に惹かれるかのように彼の周りに集まっていく。 それはおそらく彼の言うことが皆に心地よく聞こえる綺麗言であるからだ。 しかし彼の綺麗言は彼自身も綺麗言とは思っていない本気の言葉、つまりは本気の綺麗言。 彼は人々との関係、繋がりに対しそんな綺麗言を語る。 本気の綺麗言は人々は惹きつける。それは誰でも最初はそういった言葉に、夢語りに憧れるからだ。 そして夢は未来や過去、今へと繋がる。 全ては繋がっている。 「統司、神谷統司だよ。よろしく!」
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