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早苗幻想入り前日
平行世界
学校
屋上
神谷「…………」
早苗「…………」
神谷「大丈夫か？
あんなことされて…」
神谷に連れられて屋上に行った時です
早苗「………………」
神谷「いや
お前にとっては信仰とか神様とかになんか言われることが重要か」
早苗「……」
神谷「そうだとすると俺にも原因があるな
すまない」
早苗「……」
神谷「謝ってもお前の心には多分届かないだろな
結局まだ俺も神様とか信じてないし」
早苗「…信じてはいけないのでしょうか……
人が神を信じないように……私も人を……」
神谷「私神様発言にはつっこまないが
信じて損はないと言ったのは誰だ」
早苗「時間が損すると言ったのは誰ですか…」
神谷「お前が俺を信じようと信じまいと
俺はお前を信じてる
人として
友達として」
………私自身を…信じてるということでしょうか…
嬉しいです…
早苗「……私だって……
信じたいですよ…
でも…
信じてるモノを……
夢を…否定されたら……」
神谷「知るか
俺は言った
お前が信じまいと俺は信じてるって」
早苗「勝手…ですよ……それ…」
神谷「ああ
勝手だ」
早苗「っ………なんで…そんなに優しいんですか……」
神谷「勝手にしてるだけだ
勝手に
勝手にお前の側にいるだけだ」
…………神谷…
早苗「だったら……私も……私も勝手に…あなたに甘えて…いいのですか…？」
神谷「あぁ…
俺も
勝手に甘えさせてやるから」
早苗「………ありがとう…ございます……
やっぱり泣いてはダメですよね…」
神谷「なんでだ？」
早苗「泣いたら弱くなるじゃないですか
私は…強く生きたいんです
だから…意味のない涙は流したく…」
神谷「強く生きたいのなら
流していいと思う
昔……親父に教えてもらったことがあるから」
早苗「？」
神谷「水が戻るって書いて涙
そして水は必ず循環する
涙も同じように
循環して
何かになって
戻ってくる
それがいいモノか悪いモノかはわからない
だけど………意味はある
だから……泣いていいんだ
わがままでいいんだ
甘えて泣いて…すっきりして
そして
強くなれ
安心しろ
俺が勝手に
側にいてやるから」
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