恐ろしきは光なり

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王都 「では、こちら、モンスター十四匹分、2800エイです」 依頼主である商人の屋敷で報酬を受け取った二人は、ジェダの取り分の話もあるので、ひとまずリヒト・レーゲンのハウスへと向かった そして、ドアを開けた瞬間 「えっ…」 「…これは…!」 室内がぐしゃぐしゃになっていた 「まさか…空き巣が入ったのか?」 ジェダが室内を見渡し、可能性を述べる 「いや、盗む価値のある物は無いから…」 「そうか、その点では安心しているのか、悲しくないか?」 「それより、ユーリフが!」 そう、ハウスには衰弱しているユーリフがいるはずだ 淳は階段を駆け上がり、彼女の部屋のドアを開ける 部屋の中も、半ば予想通り、めちゃくちゃだった そして、心配していた本人は、下着姿でベッドの上に寝ていた 「ユーリフ!」 すかさず駆け寄る 「どうしたの!?どうして服を脱い」 ゴッ、と右ストレートが額にヒット 「ノックをしなさい…」 「そこなのか」 淳の背後で、ジェダが呆れたように呟く 「何があったの!?」 額をさすりつつ、淳が尋ねると、ユーリフは、は?と聞き返す 「いや、下がめちゃくちゃになってるんだ…」 「あぁ…あれ…」 「知ってるの!?」 「片付けておいて」 今度は淳が、え?と聞き返す 「体温計探してたの…少し引っかき回したから、整えておいて…」 「少しではないと思うんだが…」 整える、というレベルでもないと思う
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