881人が本棚に入れています
本棚に追加
しかし、そうなると大きな問題が生じる
それを指摘したのはユーリフだ
「ふっ、二人部屋だと、誰かがこいつと一緒の部屋じゃない!」
こいつ、とはもちろん淳のことだ
しかし、ロノは首を傾げて、それが?と言い返す
「い、いや!ジュンだって…、こ、この前は未遂だったけど、今回はもしかしたら…」
―――…信じてるって言ったのに…
何だか裏切られた気がする
そこに、ほぅ、とニヒトが興味を示す
「少年は大人少女を襲ったことがあるのか?さすがだな、若いというのはいい」
「ち、違うよ!変な解釈しないで!」
「そ、そうよ!まだ私はしょ…」
ぱっ、と自分で口を塞ぐ
「…ほぅ、ハタチになっても?ほぉ~…」
「え?何が?何が?」
「黙ってろ、オスが」
急に恐くなったので一歩退く
しかし、問題は解決していない、というより進展すらしていない
「…とにかく、私はジュンと同じ部屋なんか断固として拒否するわ」
ちょっとショック
「そうか、なら、私が同じ部屋になろう」
えっ、と三人が一斉にニヒトを振り向く
「私はまだ、少年と会って日が浅い…、お互いを知るいい機会だと思うが」
「いい機会…って」
ユーリフの唇がひくついている
そして、ニヒトの頭から足元までをくまなく見る
特に胸の辺り
「あっ…、あんたもダメ!逆もありそう!」
「逆もありそう?失礼な、私は自分からではないと燃えない…」
「黙れ」
最初のコメントを投稿しよう!