薔薇の十字架

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白く、長い髪は日に映えて、その美しさを際立たせている 服は黒っぽいノースリーブで、胸には、十字架に茎を絡ませる薔薇が描かれている 下は黒いニーソックスにショートパンツ 肌は無機質な印象を受ける、やや黄色味を帯びた白い肌だ 一見すると、少し大人びた少女に見えるが、その腕には、似つかわしくないチェーンソーが装着されている それが、淳に向けられている 回転こそしていないものの、いつでも作動させることは可能だろう 「あなた…どうしてこんなところに」 ユーリフが睨みながら尋ねるが、答えないつもりなのか、口を一切動かさない まるで機械のようだ 今度はロノが前に進み出る 「ゼリューさん!あなたが任務以外の目的で単独行動出来ないのはわかっているんです!任務なら、あの子がいるはずです!」 あの子 ―――…誰だ…? 「申し訳あリマせんガ、私ノ口かラお教え出来ルコとハありませン」 当然のように無表情で答えた だが、ロノはわかっているのか、すたすた、とゼリューなる女性に近付く それと同時に、彼女の左手のチェーンソーが回転する どうやら、近付くと、というのは本気のようだ しかし、ロノが立ち止まる気配はない 忠告を聞いていないのだろうか チェーンソーが淳の首に近付いてくる さすがに立ち止まる と思ったら、 「そこですっ!」 ロノが小さなボールを死角の路地裏に投げる 壁に跳ね返ったそれは、小さな爆発を起こす 爆竹のような物だろうか しかし、爆発と同時に、何かが路地裏から飛び出す 人だ それも、女性
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