881人が本棚に入れています
本棚に追加
「リーだだだだー、援護をシにしニ、きキキ来ました」
「ぬきゅあぁぁぁぁ!怖ァァァァ!」
「ゼゼゼリューさん怖いですよぉぉぉ!」
「リーダー…わらし、私がキたカラニハ…問題ありまセン…」
「現在進行形で問題が接近中!」
アイゼンはチームの機械人形から逃げるように立ち上がる
「あれっ?歩ける…」
「りー…だ」
「んぬあぁぁぁ!こっちに来ないでぇ!」
アイゼンはよろよろ、とさながらゾンビのようなゼリューから逃げる
だが
ガッシリ、とその足が掴まれる
「リりりリり~…ダだだだだDADA…」
「ぎゃあぁぁぁぁぁ!」
○
「…それで泣いて帰ってきたのね…」
リヒト・レーゲンのハウスの中
一階の、机を挟んだソファーには、目の周りを赤く腫らして、鼻をすするロノと、その向かいに呆れた顔のユーリフが座っている
「だって…だって…怖かったんですもん…」
また鼻をすすり始めたロノに、ユーリフはちり紙を渡す
ロノはそのちり紙で鼻をちーん、とかむ
キッチンから、夕飯を持ってきた淳が机にそれを置く
「ところで、あの人…アイゼン、って言ったっけ、どんな関係なの?」
あまりに親しそうで、とても単なるライバル同士とは思えなかった
「昔、近所に住んでた、お友達です…」
「それは聞いたよ、でも、なんだか話にちぐはぐな所がなかった?どうしてここにいるの、とか、皇帝陛下、だとか…」
「う~ん…それは…もぐ…」
煮豆を口に入れて、もしゃもしゃ、と咀嚼する
ちゃんと噛んで、飲み込むのを見届けてから、彼女の答えを待つ
「簡単に言えば…帝国にお引越ししたんです」
「お、お引越し?」
ずいぶん和やかな理由だ
最初のコメントを投稿しよう!