暗き洞にて

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―――は、恥ずかしい…みんなじろじろ見てるし… さすがに男がこんなプラカードを持っていたら、不思議に思うのは当然だろう 奇異な目で見られるのに慣れていない淳は、いてもたってもいられない それに、かれこれ30分はここにいる 一時間で場所を変えるのだが、ここはまた一段と人が多い まさに辱めだ 何故か、ユーリフの言うことに逆らえない いつも二つ返事で了解してしまうのだ まあ初対面で悪い印象を与えてしまったこともあって、これ以上嫌われたくないというのもあるが、大半は、有無を言わさぬユーリフに言いくるめられているのが原因だ しかし、あまりに人が寄らない やはり男なのがいけないのだろうか はあ、とため息をついて、次の場所に行こうと、プラカードを下ろした時 誰かが近づいてきた ○ 「…遅いわね」 「…遅いですね」 既に夜になってから長い 一応夕食はロノが作ったが、つくづく淳の料理が美味しい、ということがわかる結果となった 「まったく…どこをほっつき歩いてるんだか…」 「心配ですね…」 ユーリフが冷たく文句を言う一方、ロノは純粋に心配する 「どうせまた女の子の下着見てデレデレしてるんじゃないの?」 どうやらアイゼンの時のことを根に持っているようだ 「でも、もし悪い人に絡まれていたら、かわいそうですよ」 「…まあ、ね…」 ユーリフはどっかりとソファーに座り、少し思案にふける
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