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夏のある日
雲一つ無い空から太陽が照り付け、うだる様に暑い。
視線を少し遠くに合わせれば、地面からは陽炎が揺らめいてる。
その中を、半袖やYシャツの袖を捲り上げた人々が行き交う。
「暑い………」
そんな中を避け、近道を兼ねて少しでも涼しそうな路地裏に足を向ける。
日差しが無い分、気持ち程度に温度が下がった気がするが、気がするだけ。
暑い事には変わりない。
「とにかく、とっとと家に帰りてぇ…」
そう思い、歩みを早めようとした時、俺は『猫』を見つけた。
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