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「俺を‥探してくれてたのか?」
「んっ‥」
頷く事しか出来なかった
「そうか‥」
「名前も‥連絡先も‥何も聞いてなかったから‥同じ場所に行けば‥また、会えるんじゃないかと思って‥」
あの事を話さなくちゃいけないのに‥
また辛い思いをするのかと思うとなかなか言い出せない
「もう泣かなくていい‥もう会えたから‥」
涙を拭ってくれる指先の感触にまた言葉を飲み込みそうになったけど、思い切り首を振った‥
「違うんだ‥そうじゃなくて‥
見つけたんだ‥‥‥」
「えっ?
じゃあ声かけてくれれば良かったじゃないか」
「‥‥一人じゃなかったみたいだから‥‥
女の人と一緒だった‥」
視界に入ったのは布団を握りしめているオレの手
すごく震えていた
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