若菜旅館

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「美和さん、お茶飲みますか?」 「あ、お願い」 一人が立ち上がり、お茶を入れている。 「未紀ちゃん、そんなに嫌なお客さんいたの?」 「そうなんですよ~!!聞いてください」 座っている女性の名は未紀。 お茶を入れているのが、真紀。 「そうなの?大変だったわね」 「美和さんだけですよ、そう言ってくれるのは・・・」 「はい、どうぞ」 「真紀ちゃん、ありがとう」 真紀は美和の前にお茶を置き、また椅子に座った。 「私も始めは美紀が大げさに言ってるだけだと思ったんですけど・・・」 「え、そう思ってたの?真紀ひどい!」 「ごめん、ごめん」 二人は仲の良い双子だ。
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