若菜旅館

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「うふふ」 「え、なんで笑うんですか?」 美和の笑い声に反応し、二人の声が重なる。 「仲がいいなって」 「そんな事ないです!」 「ほら、また一緒だ」 少しのぶれも無く、また二人の声は重なる。 双子の真紀と未紀を、美和は可愛がっていた。 「あ、そういえば聞きましたか?」 真紀が身を乗り出している。 「なになに?」 未紀は興味津々で真紀の話を聞いている。 「来月泊まるお客さん誰だかわからないらしいですよ」 「え、あの特別チケットの?」 「特別チケット?」 美和は不思議そうに二人に聞いている。
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