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リビングへと行くと、由奈はソファーに座りテレビを見ていた。
「兄さんが自分で起きるなんて珍しいですね。春なのに雪でも降りますかね~」
さっきまで見ていたテレビの方ではなく、俺の方を見てからかって来た。
「あのなぁ…俺だって自分で起きれるわ!今日から高校生だぞ?それを天変地異が起きたみたいに言いやがって…」
そう言って俺は、由奈に言い返した。由奈は「冗談ですよ。」と言って、またテレビの方を向いてしまった。
「ったく…可愛げのない妹だな…なぁホームズ?」
そう言って俺の膝の上に居る猫に話しかけた。話しかけたって返事は無い事ぐらい分かっている。ホームズは俺の飼い猫であり、この名前は小説「三毛猫ホームズ」から取った。何故かって?…この猫は三毛猫だからだ。
ホームズは「ニャー」と鳴き前足で毛繕いをした。
「あら、弟くん起きてたんだ。」
この人は姉の綺奈。凰爛学園高等部2年生だ。
「おはよう綺姉。」
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