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あの頃、母親に
「未成年ですが、みっともない吸い方はしないので、喫煙を認めて下さい。」
と、頼んだ。
その頼みは二度却下された。
「ふざけたことを云うな!」くらいの却下っぷりだった。
けれど煙草を吸うことをやめる気は無かったし、かといって「母親に許されていないこと」を強行するのも嫌だった。
母親の友人と行き付けのお寿司屋さんで食事をしている時、突然その友人が私に言った。
「あやチャン、今日からお母さんの前で煙草吸っても大丈夫だよ。」
母親が友人に相談し、友人が説得してくれたのだ。
驚いて母親の顔を見ると、少し照れくさそうに、
「ほれ、どうせ持ってるんでしょ?吸っていいよ。」
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