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少年も無駄のないカーブを描き曲がります。
広間のような開けた場所に出ました。
しかし兎はそこに居ません。
その中央にはガラスのテーブル、壁にはネズミがようやく通れるような小さいドアがあります。
どうやら兎はこのドアを開けて外に出たようです。
「逃げられた…」
少年は切なげに瞳を伏せて、兎に逃げられたことを嘆きました。
ゴトン!と、少年の色香に当てられたのか桃色の小瓶がガラスのテーブルの上に落ちてきました。
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