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青虫は遠い目で煙が漂う空を仰ぎました。
「走れなくなった俺には、もうコイツしか残ってねぇんだよ。走れるお前さんにはわからんだろうがな」
少年は思わず自分の足に視線を落としました。
そして肺を汚すキセルを睨みます。
「……………くだらない」
「なんだと?」
少年は青虫がくわえるキセルを叩き落とし、青虫の手を掴みます。
「…走れなくても、まだ投げれる!まだ跳べる!走るだけが陸上競技じゃねぇ!」
「おめぇ…」
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