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「わかんねぇよ最初から諦めて煙草に逃げる虫の気持ちなんて!!テメェなんか青虫じゃなくてウジ虫だ!!」
青虫は少年の怒声を聞きながら、手を握りしめる手が震えていることに気付きました。
青虫はキセルを離し、空いている手でそっと少年の頭を撫でました。
「なんでお前さんが泣いてんだよ」
「他人事じゃないからに決まってんだろうが!!察しろウジ虫!!!!」
「青虫だ」
少年の涙が土を少しだけ濡らしたのを見て、この地面で思いっきり走りたいと青虫は思うのでした。
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